本文へジャンプ

山の大家族 3月   読売新聞(夕刊)連載最終回 2005/3/25


家族のきずな いつまでも

 山のあちこちでウグイスが鳴き、冬の寒さにじっと耐えてきたお茶の芽も膨らみを増すと、今年もまた、茶畑の仕事が本格的に始まります。

 とうとう最終回になりました。昨年の今頃は、保育園や小学校、それに中学校に通う子供たちの卒園、卒業式があり、すぐさままた入学式、進級とあわただしく過ぎた春でした。

 柱に刻まれた背比べの傷は、一年でちょっとずつ伸びただけですが、小一の三女は、漢字が書けるようになり、中一の長男は背が伸びて、声変わりをし、中二の二女は生徒会の役員になり、自分以外のことも少しずつ考えることができるようになりました。

 高校生になった長女は、学校が遠いため、家を離れ、初めての下宿生活。希望と不安を胸に、親離れをする時期にきたようです。

 父母は、この一年、ますます元気で、毎日、畑や田んぼで精を出していますが、時の流れは速く、我が家もこれから、いろんな変化があるでしょう。

 しかし、庭先から望む山々や茶畑の四季、そして自然の中での家族の絆は、これからも変わることはありません。

矢部村にお越しの際には、よかったら我が家をのぞいてみてください。ホームページでも近況をお伝えし、家族一同でお迎えします。

 長い間お付き合いいただき、本当にありがとうございました。

                            (政)

コンテンツメニューへ
戻る
イメージ
お茶・八女茶の産直 お茶の千代乃園