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山の大家族 6月   読売新聞(夕刊)連載3回目 2004/6/18


夜なべネットで田舎暮らし発信

 昔はどの農家にも広い土間があり、そこでは夜なべ仕事で、収穫した野菜を選別し、雨の日には縄を綯う(なう)作業場にしていまいた。築50年になる我が家にも、八畳ほどの玄関兼土間がありますが、そこには、今、パソコン二台とプリンター三台を置いています。深山(みやま)の農家の玄関には、なんとも不釣合いな光景です。

 経理のために始めたパソコンですが、今ではホームページを開設し、お茶を中心に農産物の販売や田舎の情報を発信しています。情報発信といっても、難しいことは書けません。「おいしいお茶ができましたよ」「大雪が降りました」とか、「二ヶ月振りに子供の髪を切りました」など作物の生育状況や、身の回りの出来事が中心です。

 発信も今年で五年目。最近では、農産物の感想や家族の健康を気遣って下さったり、時には「娘のお下がりですが、使ってください」など、まるで親戚付き合いのようです。

 私たちが毎日食べている、山で採れた安全でおいしい農産物をおすそ分けしたいと、作り始めたホームページで、全国のみなさんとお付き合いができるようになり、大きな喜びを感じています。

 これからも、都会に住んでいる方たちに、懐かしい田舎暮らしや自然の大切さをお伝えできたらと思っています。
                            (政)

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